この記事の結論
現時点ではRegular以上の受付停止も大幅な値上げも可能性としては低いと考えています。ただしバックログの減少ペースが想定を下回るようであれば、Regularの値上げは十分あり得るシナリオです。次のバックログトラッカー更新が最初の分岐点になります。
PSAがValue系プランを全停止し、バックログが1,400万枚に達していることが公開されました。では次にPSAが打つ手はなんでしょうか。今後もバックログが高止まりした場合、Regular以上のプランにも影響が出るのか。2021年の大混乱と比較しながら、今後のシナリオを考察します。
→ 関連記事:PSAがバックログを公開|1400万枚の衝撃と再開まで5〜6ヶ月の現実今のPSAを飛行機で例えると
現在のPSAの状況は、飛行機の座席販売に例えるとわかりやすいです。
重要なのは、座席が足りないわけではなく「空港の保安検査場がパンクしている状態」に近いという点です。だから航空会社としては「安いチケットの販売を止めて、高いチケットのお客様を優先する」という判断になります。PSAも同様の構造です。
Regular以上が止まる可能性が低い理由
理由 01
今回の停止の目的が「低単価大量提出」を止めることだから
Value系は1人で数百〜数千枚、業者が何万枚単位で提出できるプランです。同じ100万枚でもValueの100万枚とRegularの100万枚ではPSAの収益が全然違います。Valueを止めるだけでもバックログへの流入をかなり抑えられます。
理由 02
Regular以上はPSAの上客層だから
Regular以上を使う人は高額カード所有者・大型ディーラー・オークション会社・法人顧客が多く、PSAにとっての上客です。ここまで止めるとBGS・CGCなど競合に流れるリスクが大きくなります。
理由 03
PSAが「5〜6ヶ月で500万枚まで減らせる」と予測しているから
もし本当にRegular停止が必要なレベルなら、そんな予測は出しにくいはずです。バックログトラッカーを公開して目標数字まで示したのは、ある程度の自信の裏付けとも読めます。
ただし「値上げ」は十分あり得る
停止よりも値上げの方がPSAにとって都合がいいです。値上げなら需要を抑えながら売上も増やせるからです。
さらに重要な点として、値上げは即日実行できる唯一の需要抑制策です。飛行機で例えると、検査場の増設には半年、乗務員の育成には1年かかりますが、運賃の値上げは今日できます。PSAも鑑定士の採用・トレーニング・設備導入には時間がかかる一方、価格改定はすぐに実行できます。
Value系の再開時に以前より高い料金設定になる可能性は十分あります。また、バックログの減少ペースが鈍ければRegular以上も値上げという展開も考えられます。
2021年との比較——同じ危機ではない
単純に枚数だけ見ると2026年の方が深刻に見えますが、重要なのは絶対数ではなく処理能力との比較です。PSAが「5〜6ヶ月で900万枚減らす」という予測を出しているなら、単純計算で月150〜180万枚ペースの純減を想定していることになります。もしこれが現実的な数字なら、2021年当時とは比較にならない処理能力を持っていることになります。
管理人の見方
2021年は「気づいたら大渋滞になっていた」状況でしたが、2026年は「渋滞になりそうだから先に入口を絞った」という判断に見えます。5年間の投資を経た上での1,400万枚は、需要の増加がPSAの能力向上を上回っていることを示しており、「2021年よりマシ」ではなく「2021年とは別の意味でヤバい」という表現の方が近いかもしれません。それでも今回バックログを数字で公開したのは、2021年のような「誰にも現状が見えないブラックボックス状態」を繰り返したくないという強い意志の表れだと思います。
今後のシナリオ
個人的にはAとBの中間あたりが現実的だと思います。PSAがバックログを公開した以上、「全然減りませんでした」は経営的にも格好がつかない。ある程度は減らせる自信があるからこそ公開したはずです。ただし、次回以降のトラッカー更新で減少ペースが想定を下回るようなら、シナリオBへの移行は十分あり得ます。
PSAのブランド力が緩衝材になる
もし値上げが来たとしても、PSAは鑑定業界で圧倒的なブランド力を持っています。多少の値上げなら提出者の多くは受け入れる可能性が高く、競合のBGS・CGCに大規模に流れる展開はやや考えにくいです。これはPSAが強気の価格調整をできる理由の一つでもあります。
※この記事は管理人の個人的な考察であり、PSAの公式見解ではありません。投資・購入判断はご自身の責任でお願いします。
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